「モンスターハンター:ワールド」 ~『生ける大地』を表現するためのサウンド~
講演形式
レギュラーセッション
講演時間
08月23日(木) 11:20 〜 12:20
資料公開
予定あり
受講スキル

ゲームオーディオに携わる方。オープンワールドにおける音の表現に興味がある方。

得られる知見

オープンワールドにおける没入感の高い音表現に関する知見

物量が多いゲームにおけるローコスト/ハイクオリティな音表現に関する知見

セッションの内容

モンスターハンター:ワールドは過去作から大きな進化を遂げました。

エリア間がシームレスに繋がるマップ、精彩なグラフィック、大地に息づくモンスター。

よりリアルになった世界を表現するためには、サウンドの演出も過去作から一新する必要がありました。

本セッションでは以下のような、モンスターハンター:ワールドにて実装した『生ける大地』を演出するためにサウンドが行った『虚実表現』のアプローチを紹介します。

・ローコスト/ハイクオリティを実現するための空間判定手法

・複雑な地形に対しても適応できるシームレスな環境音の遷移手法

・リアルタイムに変化するインタラクティブなリバーブの制御手法

・3D Audio Pluginを効果的に利用するためのサウンドデザイン

・アセットベース開発の中で単調にならないためのサウンドデザイン

講演者プロフィール

細井 秀基

株式会社カプコン

サウンドプロダクション室

サウンドディレクター

<講演者プロフィール>

大阪芸術大学を卒業後、
2008年、株式会社カプコンにサウンドデザイナーとして入社。
『バイオハザード5 オルタナティブ エディション 』や『戦国バサラ3』などの制作を経験し
『モンスターハンター3G』よりサウンドディレクターを務める。

<受講者へのメッセージ>

今回の発表はランタイムでの処理を抑えつつもリッチな音表現を行うためのアイデアやそれに伴う効果を感じていただける内容となっております。
皆様の新たなアイデアの種になれば幸いです。
五十嵐 佑樹

株式会社カプコン

サウンドプロダクション室

サウンドプログラマー

<講演者プロフィール>

2014年:株式会社カプコンに入社

入社後は内製ゲームエンジン「MT FRAMEWORK(以下MTF)」のサウンドの運用保守を担当。
その後、MTFをベースとしたモンスターハンター:ワールド専用ゲームエンジンの開発にサウンド担当として携わる。

<受講者へのメッセージ>

ゲームにおいては、現実世界の音響を厳密にシミュレーションをすることだけが正義ではありません。
特に、物量の多いゲームにおいては、処理やメモリのコストを削減することが非常に重要になってきます。

本セッションでは、据え置き機向けとして発売されたモンスターハンター:ワールドがグラフィック面で大きく進化を遂げたことに対して、それに負けないような没入感溢れるサウンドを「安く」「うまく」表現する手法についての一つのアイディアを皆様に共有し、活発な議論ができればと思っています。

共同研究・開発者

「小島 健二 (株式会社カプコン)」
「黒岩 若菜 (株式会社カプコン)」