レギュラーセッション

[JANOG×CEDECコラボセッション] ゲームトラフィックの動向と課題、それに対する5G関連技術の可能性

講演形式
レギュラーセッション
講演時間
08月24日(火) 17:30 〜 18:30
講演ルーム
第5会場
資料公開
予定あり
受講スキル

TCP/IP通信の初学者レベルの基礎知識

得られる知見

ネットワーク通信を行うアプリケーション開発において必要となるネットワーク事業者のサービス実装や運用に関する知見

セッションの内容

JANOG(日本ネットワーク・オペレーターズ・グループ)はインターネットサービスを提供するインターネットサービスプロバイダ(ISP)やコンテンツプロバイダ、ネットワーク機器製造メーカなど、ネットワーク事業者の運用者が中心となって集まる技術コミュニティです。年2回開催されるJANOG Meetingには全国各地から1000名超のエンジニアや関係者が参加し、ネットワーク運用や技術にまつわる発表や議論を行っています。

これまでのJANOG Meetingでもゲーム開発者達からISPが提供するネットワークの挙動やパフォーマンスについてのレポートや分析が行われてきました。特にオンライン対戦ゲームとネットワーク運用は密接な関係にあり、両者の開発者たちは深く連携していかなくてはなりません。

このセッションでは通信事業者とコンテンツプロバイダの間で、現在のゲームトラフィックトレンド・通信環境の課題を整理するとともに、普及の兆しを見せる5G関連技術と通信環境の特性・ゲーム通信に適用した場合の可能性についての議論をしていきたいと思います。

※ 本招待セッションは、JANOGとのコラボレーション企画セッションとなります。

川上 雄也

NTTコミュニケーションズ株式会社

データプラットフォームサービス部

SDN Tech Lead

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<講演者プロフィール>

インターネットマルチフィード株式会社にてインターネット・エクスチェンジ「JPNAP」の開発・運用を担当。ネットワークオペレーションの自動化やバックボーンネットワークの設計を実施。その傍らVNE事業で必要なIPv4 over IPv6技術の動向調査や検証を実施。CEDEC2014, 2015の会場無線ネットワークを構築し、IPv6 only ネットワークなどの実験も行う。現在はエンタープライズ向けクラウドサービスのSDN基盤の開発に従事し、IPv6対応なども担当している。2015年より日本ネットワーク・オペレーターズ・グループ(JANOG)運営委員。

<受講者へのメッセージ>

インターネットサービスプロバイダが作るネットワークはゲームやアプリケーションを開発する皆様にダイレクトに影響をするとても重要な部分です。このセッションを通じてネットワーク事業者とゲーム開発者のお互いの理解が深まればとても嬉しいです。
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堀場 勝広

SoftBank 株式会社

先端技術開発本部 ネットワーク研究室

室長代行

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<講演者プロフィール>

2015年 ソフトバンク株式会社入社
バックホールネットワークの設計、ネットワークの仮想化・ソフトウェア制御に関する技術開発、5Gのコアネットワークに関する研究開発に従事。新規事業開発としてクラウドゲーミングサービス(GeForce NOW)をローンチ。

最近の講演
GTC 2021: GPU Virtualization for 5G and MEC Coexistence
JAIPAゲームNW接続性WG: クラウドゲーミングにおけるネットワークの位置づけと今後の課題

<受講者へのメッセージ>

モバイル端末の性能が上がり、バトロワに代表されるようなネットワークに対する要求も非常に高いゲームが広く普及しているが、ネットワークの品質を安定させるのが難しいと言う課題である。
このような課題に対して次世代のモバイル通信規格(5G)のがもたらす影響について、標準化動向を共有しつつ議論したい。
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佐藤 元彦

株式会社コナミデジタルエンタテインメント

技術開発部

スタッフ

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<講演者プロフィール>

2008年 株式会社コナミデジタルエンタテインメント入社。
オンラインゲームのネットワーク技術開発、特にNAT越えアルゴリズム、IPv4/v6デュアルスタックP2P通信ライブラリの開発を担当。近年はWANエミュレーションやモバイルネットワーク、IPv6/共存技術の研究にも注力。

最近の講演
CEDEC2020:次世代機開発におけるIPv6実用のために必要な環境構築・検証・調査手法
JANOG43:IPv4/IPv6デュアルスタックなリアルタイムP2P通信を行うオンラインゲームにおける、現在の国内/海外ネットワーク環境と、それに対する検証環境の構築手法

<受講者へのメッセージ>

昨今の情勢の影響で、一時は落ち込んでいた一般家庭向けFTTH固定回線契約数は、再び増加傾向にある。

しかしながら、IPv4の品質劣化問題や輻輳問題で知られる通り、固定回線の通信品質の様々な問題が顕在化してきており、もはや「固定回線だからゲームを満足に遊べる環境だ!」とは一概に言えない状況だ。

一方で、モバイルネットワークは5G技術の進歩や普及により着実に品質が向上してきており、「本気でオンラインゲームを遊ぶ場合、モバイルネットワークは論外だ!」という従来の常識を、一度、考え直すべきと思わせてくる。

今回は「直近のネットワーク事情」と「その問題を解決可能な択としての5G環境」について、通信事業者とディスカッションする機会が得られたので、これまでの「ゲームに最適なネットワーウ環境の常識」を今一度考え直し、今後数年における「正しい考え方」を共有したい。
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