レギュラーセッション

配信者 vs 視聴者多数!ライブ動画配信プラットフォームを活用した、非対称マルチプレイを実現するシステムの構築

講演形式
レギュラーセッション
講演時間
08月24日(水) 10:00 〜 11:00
講演ルーム
第9会場
受講スキル

・ゲームのライブ動画配信の進化に興味がある開発者

・ゲーム実況を活用したマーケティング施策を予定している方

・配信者と動画視聴者を巻き込んだ新しいエンタメに興味がある方

得られる知見

・配信をマーケティングのみに使わず、コンテンツ本編として活用する方法

・動画視聴者にフリーミアムモデルの価値を提供し、対価を得るアプローチ

・インタラクティブなライブ動画配信の実装事例と応用方法

セッションの内容

本セッションでは、ゲーム開発者の立場から実践した「ゲームのライブ動画配信」の文化への新しいアプローチについて、技術的な情報を中心に紹介します。

ゲームタイトル『デモリッション ロボッツ K.K.』は、SteamおよびNintendo Switch向けに開発している4人対戦アクションゲームです。本タイトルでは、ゲームのライブ動画配信(≒ゲーム実況の生配信)において、動画視聴者が配信者に対してリアルタイムにインタラクション可能なシステムを実装しました。

具体的には、Webブラウザで閲覧する動画プラットフォームにおいて、動画の上に重ねる形で視聴者が操作するボタンやテキストなどのUIを表示させます。同時に、ゲーム内部のデータを一定間隔でブラウザへブロードキャストし、動画のタイムコードを含めることによってゲームの内容と同期するかたちで視聴者用UIの操作を行います。

昨今のゲームプロジェクトでは、インフルエンサーなどによるゲームのライブ動画配信をマーケティング計画に組み込むことが多くなっています。しかしながら、「動画を通じてゲーム楽しむファン」は、この施策を行ったところでゲームのプレイヤーにはなりません。そこで、配信を視聴すること自体でゲームのもつ世界に参加できる仕組みをつくることで、プレイヤーにならなくてもゲームが価値を提供できる仕組みを考案しました。

本タイトルの事例における技術的アプローチによって、ゲーム開発者が動画視聴者に対して面白さを直接提供し、視聴者から対価を得られるシステムの構築を提案します。

一條貴彰

株式会社ヘッドハイ

代表取締役

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<講演者プロフィール>

インディーゲーム開発者 / 株式会社ヘッドハイ代表。代表作は『Back in 1995』(Nintendo Switch, PS4, Xbox One, Steam)。現在は4人対戦ロボットアクション『デモリッション ロボッツ K.K.』を開発中。
著書として『インディーゲーム・サバイバルガイド』(技術評論社、2021年)『Unityサウンド エキスパート養成講座』(ボーンデジタル、2019年)など。
「日本のインディーゲーム開発者の創作持続性を高める」ことを目標とし、日本のインディーゲームコミュニティ「asobu」コアメンバーや、インキュベーションプログラム「iGi indie Game incubator」アドバイザーを務める。また、開発者向けメディア「IndieGamesJp.dev」を運営。
趣味は国産クラフトビールを飲みまくること。

<受講者へのメッセージ>

ゲームのライブ動画配信は成熟期に入っています。ゲーム開発者として、動画文化とどのような関係が構築できるかを常に模索してきました。現在は技術的なアプローチによって動画をさらに盛り上げるシステムの構築に挑戦しています。本セッションを通じて、ゲームプレイヤー・配信者・視聴者・ゲーム開発者みんなが等しく幸せになる方法を一緒に探っていければと思います。
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