CEDEC運営委員会インタビュー

CEDEC2023 プロダクション分野インタビュー

プロダクション分野 主担当 森田 和則
──プロダクション分野における最新の特徴を教えてください。

森田:

プロダクション分野は、エンジニアリングをベースとした現場を支える基盤、ワークフロー、自動化や効率化と言った技術から、開発手法、チームビルディング、教育やマネジメントまで幅広いトピックが存在し、開発を行う為の環境全般を取り扱う分野となっています。
最新では、リモートワークとオフィスワークのハイブリッド化に伴う多様化された働き方に対応した開発の仕方、コミュニケーション、マネジメントが課題となっており、それらの関心が強くなっています。

──この分野で特に求めているトピックを教えてください。

森田:

昨今では、リモートワークとオフィスワークのどちらかだけに寄るのではなく、会社や個人が選択できる時代となっており、それらに適応したデータアセットの作成・管理や共有手法、チームビルディング手法やチームマネジメントに関するトピックを求めています。
また、新しいプラットフォームが登場してから2年以上が経ちました。旧世代と比べ、よりリアルな表現や4Kを対象とした開発が行われる中、開発全体でテラバイト規模のデータを扱う事が増えてきており、データ管理や運用方法も課題となっています。そのためインフラだけでなく大規模開発における開発手法、取り組みも広く求めています。

──ご自身の経験や過去の応募者の反応から、応募するメリットはどう感じていますか?

森田:

知識や学びを増やしていくインプットにはアウトプットが必要です。
CEDECは国内のゲームカンファレンスとして注目度が高い為、応募も参加者も多いです。採択されるという事は、現在のゲーム業界において最前線の実践者であり、知見が深いと言う証明になると考えています。
採択されなかったとしても、応募するという事は自身の知識を正しい物として再構築する行為であり、価値あるものになるはずです。

──CEDECでの登壇メリットについてはどう感じていますか?

森田:

登壇する事で、同じ分野に興味があり最前線で活躍されている方々との接点が生まれ、様々な議論、意見交換が行われます。
それらは、登壇したその場で終わる物ではなく、毎年開催されるCEDECにおいて継続した議論を可能とするでしょう。議論した内容を所属する組織や現場に持ち帰る事で、プロダクトをより良い物にする事ができるでしょう。
今年はハイブリッド開催という事で、より熱い激しい議論や意見交換が行えるかもしれません。私自身も楽しみにしております。

──最後に、公募を検討している方へメッセージをお願いします。

森田:

誰も聞いたことがないような新しい発表のみを待っているわけではありません。皆様の現場において当たり前のことでも、他の現場では当たり前ではない可能性が高いです。
まずは、ご自身の現場での取り組みや技術を公募として出してみてください。どういった物が発表できるか考える事で「〇〇なら発表できるかも」と解像度が上がっていくかと思います。今年はダメでも来年をターゲットにする事もあるかもしれません。まずは、気軽に公募を出して頂ければと思います!